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広告に関する規制





宅建業者が取り扱う宅地建物について取引をする際に、誤解を生むような広告をしたり、取引をする気もないような物件の広告したりすることは、消費者に損害をあたえかねません。

そのため、宅建業者が行う広告(新聞、チラシ、インターネットその他)について規制されています。

 

 

誇大広告等の禁止

宅建業者が、その業務に関して広告をするときは、著しく事実に相違する表示をしたり、実際のものより著しく優良、または有利であると人を誤認させるような表示をしてはいけません。

この場合の広告媒体は、新聞の折込チラシ、配布用のチラシ、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ又はインターネットのホームページ等種類を問いません。また、おとり広告についても制限の対象になります。

おとり広告というのは、顧客を集めるために売る意思のない条件の良い物件を広告し、実際は他の物件を販売しようとする広告のことです。

 

このような誇大広告をしたものの実際には損害を受けた人がいなかったり、誤認した人がいないとしても宅建業法違反になり、業務停止処分の対象になります。(指示処分、業務停止処分、情状が特に重いときは免許取消処分。罰則(6カ月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金又はこれらの併科)もある)

 

誇大広告等の対象となる表示項目には以下のようなものが挙げられます。

  1. 所在
    地番、所在地、位置図等により特定される取引物件の場所。
  2. 規模
    取引物件の面積や間取り(個々の物件に限らず、宅地分譲における分譲地全体 の広さや区分所有建物の全体の広さ、戸数等も含まれる。)。
  3. 形質
    取引物件の形状及び性質(地目、供給施設、排水施設、構造、材料、用途、性能、経過年数等)。
  4. 現在又は将来の利用の制限
    取引物件に係る現在又は将来の公法上の制限(都市計画法、建築基準法、農地 法等に基づく制限の設定又は解除等)、私法上の制限(借地権、定期借地権、地 上権等の有無及びその内容等)。
  5. 現在又は将来の環境
    取引物件に係る現在又は将来の周囲の状況(静寂さ、快適さ、方位等の立地条 件等、デパート、コンビニエンスストア、商店街、学校、病院等の状況、道路、 公園等の公共施設の整備状況等)。
  6. 現在又は将来の交通その他の利便
    業務中心地に出るまでに利用する交通機関の現在又は将来の便利さ(路線名、 最寄りの駅、停留所までの所要時間、建設計画等)。
  7. 代金、借賃等の対価の額又はその支払方法
    代金、借賃、権利金等の額又はその支払方法(現金一括払い、割賦払い、頭金、 支払回数、支払期間等)。
  8. 代金又は交換差金に関する金銭の貸借のあっせん
    金銭の貸借のあっせんの有無又は貸借の条件(融資を受けるための資格、金利、 返済回数、金利の計算方式等)。

すべてを覚える必要はありませんが重要なものだけは押さえておきましょう。

 

広告開始時期の制限

宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、開発許可、建築確認許可の処分があった後でなければその業務に関する広告をすることはできません。

 

たとえば、「開発許可の申請中と記載して広告をすることができる」というような 問題は誤りです。許可の処分がされなければならないので、申請中と記載しても広告はできません。

また、「許可処分がされたが工事の完了審査を受けるまでは広告をしてはいけない」という問題も誤りです。許可処分がされればよく、完了審査まで必要ではありません。

 

契約締結時期の制限との比較

広告開始時期の制限は契約締結時期の制限と比較して覚えましょう。

 

広告開始時期の制限と契約締結時期の制限の比較
  広告開始時期の制限 契約締結時期の制限
取引対象 すべての取引に関して制限される
  1. 自ら当事者として行う売買、交換
  2. 媒介、代理として行う売買、交換

貸借の媒介、代理については制限されません

監督処分

指示処分

罰則の適用なありません

指示処分、業務停止処分

情状が特に重いときは免許取消処分

罰則の適用はありません。

 

(広告の開始時期の制限)
第三十三条  宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる都市計画法第二十九条第一項 又は第二項 の許可、建築基準法 (昭和二十五年法律第二百一号)第六条第一項 の確認その他法令に基づく許可等の処分で政令で定めるものがあつた後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。

 

(契約締結等の時期の制限)

第三十六条  宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる都市計画法第二十九条第一項 又は第二項 の許可、建築基準法第六条第一項 の確認その他法令に基づく許可等の処分で政令で定めるものがあつた後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物につき、自ら当事者として、若しくは当事者を代理してその売買若しくは交換の契約を締結し、又はその売買若しくは交換の媒介をしてはならない。

 

取引形態の明示義務

宅建業者は、広告したり、注文を受けたときには、取引形態の別を明らかにしなければなりません。

取引形態の別とは、宅建業による取引の8つのことです。

  1. 自ら当事者として行う売買、交換
  2. 代理として行う売買、交換貸借
  3. 媒介として行う売買、交換貸借

宅建業者は次に挙げる場合には、取引形態の別を明示しなければなりません。

  1. 広告をするとき
  2. 注文を受けたときには、遅滞なく、その注文をした者に対して

たとえば、広告(取引形態の別が表示されている広告)を見た人から注文を受けた場合には、注文を受けた際にも取引形態の別を明示しなければなりません。明示の方法は口頭でもよいことになっています。

 

業務停止期間中の広告

業務停止処分中に広告をすることはできません。広告は宅建業の業務の一つです。そのためできないことになっています。

また、業務停止処分の前に印刷していたものを配布したりすることもできません。

 

広告費の請求

たとえば、媒介契約を締結した場合に、通常の広告について宅建業者は依頼者に対して請求できないことになっています。通常の広告は宅建業者が負担することになっています。

ただし、宅建業者は依頼者から特別に広告の依頼遠隔地への出張の依頼を受けたときは、あらかじめ、依頼者に標準媒介契約約款の定めに基づき請求する費用の見積りを説明してから実行しなければなりません。



 

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